新しい時代の教員サークルを始動
2022年7月23日(土曜日),第1回「たのセンおかやま」を岡山理科大学で開催しました。
「たのセン」は,【たのしい先生をめざしましょう!】の略で,岡山理科大学科学ボランティアセンターのOBOGの若手教員と,教員を目指す現役大学生からなる新しいサークルです。キッカケは,今年,中学校の教員に採用されたクーボくんの「つながりが欲しい」の一言でした。
第1回の内容は,「マッキーノ(究極の教科書用語ビンゴ)体験」「使えるオンラインサイト紹介:カフート体験」「資料発表(岡山仮説サークルはこんなふうにやってきました)」「究極!針金1本で作るコマ作り」「教員採用試験の全体像」などで2時間半でした。(参加者15人:オンライン含む)参加者の感想は,非常に良かったです。
さまざまなルール,やることが増え,管理も厳しく,教員の裁量が狭まっている昨今の教育界の中で,たのしい教師であろうとすることは非常な困難を伴います。
岡山県内には,主に仮説実験授業やたのしい授業についての話題を扱うサークルがいくつかありますが,「たのセン」は それらとは少し違うシクミとシカケ,いわば未来型の集まりを目指していくつかの工夫をしています。
【特徴1】広くゆるくつながる
ーー>LINEオープンチャット(オプチャ)を利用して,気軽に登録してもらうようにします。オプチャは通常のLINEのIDと違い,匿名参加できるので,参加の敷居が低いです。ただし,リンクを知っている人しか参加できない設定にしています。また,実際の集まりには本名で参加していただきます。オプチャにより,適時,情報が受け取れる仕組みを提供しています。
【特徴2】オンラインとオフライン
ーー>毎月1回集まる,というのは,忙しい若手教員にはかなりハードルが高いのではないかと思います。そこで,リアルで集まる「オフ会」は季節に1回ぐらいにして,その合間にオンラインの会を行います。
【特徴3】オンラインはテーマを設定する
やりたい人が主催者となり,テーマを設定してオプチャで参加者を募ります。例えば,オンラインの1回目のテーマは「評価(通知表のつけ方)」〜主に大学3年以上対象,2回めのテーマは「教員採用試験の準備」〜主に大学2,3年生対象 です。また,リアルの会のときもオンライン参加を可能にし,遠方の人にも参加してもらえるようにします。
まずは「参加してよかった!」という参加者の口コミから地道にオプチャの人数を増やし,いずれは大学の枠を取っ払って,たのしい先生でありたい!と思う人のマインドハブになっていけたら,と思っています。
私自身は高校の教員になった22歳のときから「岡山仮説サークル」「笠岡仮説サークル」に参加してきました。 どちらも旗揚げから40年近くが経っています。
「出席欠席,遅刻,早退,資料あり/なし 自由」というのが全国のほとんどの仮説サークルの流儀ですが,多くの仮説サークルで高齢化が進んでいるのは,教員採用数が減ってきたというだけでは説明がつかない部分があります。若い人を惹きつける方法として,個人的なつながりを重視し,固く固く結びつくことで成功しているサークルもありますが,この「たのセン」の試みは逆で,ポータル(入口)としての機能を重視し,そこから他のサークルなどにも参加してもらうといいと思ってます。
私の役割は,ロケット発射のときの一段目のロケット。加速がつくところまでがんばりたいと思います。あとは若い人たちが自由に展開していってくれたら。
「たのセン」と同時に,「科学ボランティアセンタースタッフ会OBOG会 公式LINE」準備も始めました。大学は全国区。あちこちでつながりが広がってくれることを期待しています。
※現在はまだオプチャへの若者以外の招待はしておりません。